中国語本質講座第三回:会話習得でぶち当たる二つの壁とその越え方とは?
今日のテーマは、「会話で突き当たる二つの壁」ですね。
まず第一の壁。20%にあたる基礎単語を口から「ポンッポン!」
まずは、この壁を越えていきます。
この壁を越えるには、瞬間作文という方法がお手軽です。
※瞬間作文には注意点があります。
会話習得でぶち当たる壁二つ目
第一の壁をクリアした後に突き当たるのが、第二の壁です。
「一つのまとまった内容を自然なつながりでしゃべれない」
これです。
一文、一文の短文はしゃべれるが、
まとまった内容になると、ちぐはぐになる。
自分の考えをまとめて、つなげてしゃべることができない。
日常会話をある程度しゃべれるようになった後で、
ぶち当るのがこの第二の壁です。
この壁を超えれない限り、
いつまでたってもなんちゃって会話のレベルです。
では、この壁を越えるには?
シュリーマンの方法使います。
彼、世界史に載っていますね。
トロヤ遺跡発掘した考古学者です。
彼、子供の頃、ホメロスが書いたといわれる(紀元前9世紀頃)
ギリシャ神話のイリアス、デュッセイアがめちゃ好きで、
そのギリシャ神話の中で叙述されているトロヤのことを本当だと
信じた。
そして、当時神話としか考えられてなかったトロヤ遺跡を発見する
夢を見て、その夢を50年後に現実にした人です。
不思議な人です。
さらに、十三カ国語ができたという変態です。
さて、そのシュリーマンの学習法はいかがなものでしょうか。
彼の著書「古代への情熱」ではこんなふうに書いてます。
1、常に自分が興味のあることについて作文すること。
2、そして、それを教師に直してもらい、次の授業まで暗記
してくること。
わたしこれ、真似しました。
この作文方法で、会話力は驚くほど伸びます。
何故、「自分が興味のあることについて」作文なのか?
「自分がよくしゃべること」だから。
よく使いもしないテーマについて作文練習をしても、
会話力は伸びないです。
単純にしゃべる機会がないからです。
しゃべる機会がないから、忘れます。
越えるべき壁は、「短文ごとのつながり」を自然にする。
ですから、ある一つのテーマについて、まとまった作文を
するという練習をすればいいですね。
単純ですね。
会話習得の二つの壁。
まずは、第一の壁。
「自分が日常生活でよくしゃべること」を正確で流暢に。
次に第二の壁。
「自分が仕事でよくしゃべることや考え方」を正確で流暢に。
この壁は、ネイティヴに作文を修正してもらうことで越えていきます。
実際に、私自身で使った方法ですが、
会話力が一番UPした学習方法は二つあります。
1、よく出会いそうな場面について、対話文を作文し、
家庭教師に修正してもらい、授業の後、それを清書し、
清書した作文を次回の授業に新たな作文と一緒にもっていき、
録音してもらう。適時、その録音を使って、
シャドウイング(録音を聴きながら追いかけるようにしゃべる)し、
流暢さを鍛える。
この方法で、自分がよく出会う、自分の言葉からなる独自の
会話教材を作成しました。
これをシャドウイング(録音の後を1秒くらい遅れて追いかけて
音読する方法)で『反復練習』。
これもシュリーマンの学習法の応用です。
2、日常生活で、しゃべった内容を思い出し、それを頭の
中で簡潔な英語を使って、作文しなおす、という作業を
やっていた。
これもシュリーマンの応用です。
「何も持たずに、使い走りにでたことはなかった。
いつも何かをもって、待ち時間などを利用して、
何かを覚えた。全く時を盗んだのである。」
本質さえがっちりつかめば、いろんな風に学習方法を
カスタマイズできます。
今回は『的を絞った反復練習』が話の中心となりましたね。
第一の壁では、20%の単語の運用に的を絞った『反復練習』。
第二の壁では、それらを使って自分の考えに的を絞った『それ』。
次回は、『では、どうやって反復練習を行えばいいのか?』
このテーマについて、国家医師試験をトップ合格した日本人の『反復練習方法(復習方法)』の例を挙げながら、
あなたにお話していきます。
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阿部拝