中国語本質講座第八回:私がゼロからたった4ヶ月で中国語の原書を読めるようにしてくれた 『ある中国語教材』とは?
~北京語言大学の学習大綱の存在~

さて、今回は北京語言大学の学習大綱について、述べていきたいと

思います。


中国語を学習なさっているあなたであれば、ご存知かもしれませんが、

北京語言大学は、HSK(漢語水平考試)という試験を作成しており、

また外国人に対して中国語の教育を行う最高学府です。


この大学のカリキュラム(大綱)によりますと、

HSK8級(新HSK6級:ビジネス中国語レベル)は北京語言大学の2年級を終えた

レベルである、と当大学は明言しています。。



私は短期間で中国語のレベルを上げる必要性に迫られていましたから、

まずは語言大のカリキュラム調査からはじめました。



ゼロから9ヶ月でHsk8級(新HSK6級高得点)のレベルに達するためのの学習方法の大きな枠組み



私の学習方法は、北京語言大学で20数年にわたって、

対外中国語教育の現場で働いてきた教授たちのノウハウと、

北京外国語大学で口語講座を担当していた教授のノウハウに

基づいています。


ゼロからの学習順序の大枠の図は以下のようになっています。
(一つの矢印は時間的に一ヶ月を表します)

  発音
   ↓  
   ↓  基礎文法     
   ↓   ↓      
   ↓   ↓   語彙力増強      
   ↓   ↓     ↓      
   ↓   ↓     ↓    リスニング    
   ↓   ↓     ↓     ↓      
   ↓   ↓     ↓     ↓     作文
   ↓   ↓     ↓     ↓     ↓
                         
   
        合計ゼロから9ヶ月でhsk8級(新HSK6級高得点)に合格  


図の説明です。

発音を中心に学習した後に、基礎文法中心、

その後に、語彙力増強中心、その辺りからリスニング中心、

その後に、作文中心という学習順序になっているのがわかります。



そして、それぞれが重なっているのもわかると思います。


「発音を学習し終えたから、それを終わりにして、

今度は基礎文法学習だ」


といった学習方法にはなっていません。


「聴話読書」の四事項が、有機的に絡み合った学習方法であることが

わかります。



「1ヶ月目、発音を身に着けた。今度はそれを更に固めつつ、新しい事

項の基礎文法に入っていく。」



「3ヶ月目、基礎文法も身につけた。今度は発音を極めつつ、基礎文法

を更に強固にしつつ、語彙力増強に入っていく。」


「5ヶ月目、語彙力が増強してきた、発音は無意識のうちにきれいにで

きるから、基礎文法を極めつつ、語彙力をさらに強固にしつつ、今度は

リスニングを中心にしていく。」


「7ヶ月目、リスニングの基礎が固まってきた。発音も基礎文法も語彙

力もほぼ問題ない、今度は作文を中心にしていく。」


「9ヶ月目、予想道理、HSK8級に合格できた。」



以上のように、



「一つの分野を固めては、それを復習しつつ、

次の新しい分野に入っていく。」



これが語言大大綱教材の学習順序です。

この道を私は一直線に歩みました。



但し、リスニングは別です。本質を二点押さえて学習を進めなければ、
リスニングはテキストをいくらやってもあがらないという壁に直面します。



さて、大綱教材の編集者は以下のように述べています。


「後ろの課ですでに学んだことが繰り返し出現してくるよう編集した。」



新しい課の勉強をすることで、すでに学ん

だことを復習できる作りになっています。



私自身、すでに学んだ事項を、後ろの課でも出てくる

のか実際にチェックしながら学習を進めていきました

が、実際にその通りになっていました。



これが大綱教材の一番の特徴的な作りで、

絶品だという所以です。



「過度の復習が学習の前進・進歩を阻害させている」



復習があるからという逃げ腰で学習すると、終わりを設定できず

ダラダラ学習になってしまう。



大綱教材は前に進めば進むほど、復習できるようになって

いく作りになっています。やはり、日本の教材とはレベルが

違います。


その差は*致命的*といってもいいほどでした。



ちょっと話飛びますが、

某氏、たっくさん教材を出版して、「中国語普及を目指す」、

といいながら、実際は市場に溢れる教材の数で中国語学習者は

迷ってしまっているという現状に気づいていないのだろうか、と疑問に思います。



ですので、



某氏に、「なんで、語言大の大綱教材の翻訳しないの?

大綱教材の講義録作んないの?」っていいたくなります。


だって、、20数年の教授経験を経た現地の教授たちが

何人も集まって編集会議を開いて作成しているのが大綱教材なんですよ。



中国語教育の総本山の語言大の教授たちが大綱教材と名を打って、

北京語言大学や北京外国語大学といったTOP学校のみならず、

その他の有名大学の留学生に使われている教材ですから。



おそらく今現在、最高峰の中国語教材なんですよ、語言大学の大綱教材は。

いや、大げさにいっているわけじゃなく。


某氏、自分も中国へ研修留学しているから、絶対知ってるはず

なんですよ、この大綱教材の存在を。


ホント、不思議です。


それで、

大綱教材の講義録、彼がやらないから、私がやったわけです。

→中国語コーチング:大綱教材33時間講義録




ただし、この講座、確実に結果はでますが、結構しんどいです。


もしあなたが、楽して中国語マスターとか考えているんで

したら、絶対に手を出すべき講座じゃないです。そもそも楽して

手に入るスキルなんて、何の役にもたちませんしね。


あなたの努力に見合った分だけの見返りが確実に得られる講座です。

→中国語コーチング:大綱教材33時間講義録


まあ、広告はここらへんにしておいて、話を戻しましょう。

語言大は初級中国語以外の教材についてはこういっています。



「初級中国語と対応させ、別の角度から学ぶことできるようにした。」



初級リスニングの教材、実際問題、演習問題で、

時間があるならばやってみると効果はあります。


本質2点を前提にね。



この前も、本質実践講座の問い合わせで、

あったんです。



「これから留学しようと考えているんですが、

HSKの文法、読解、総合は8級だが、リスニングだけ

5級で、ここ2年、HSK6級から抜け出せない。留学する前に

最低8級はとっておこうと思って。」



もう二年間この状態が続いて、リスニングが伸び悩んでいる。


英語、日本語、中国語、生徒5000人以上見てきましたが、

本質を無視する生徒は、みんなリスニングで苦労します。



生徒:「会話ができるようになりたい!」


とかいって、リスニング学習を先延ばしにする生徒も多いんですが、


私:「おいおい、コミュニケーションの前提は、相手の話を正確に

聞き取って、それに対して、受け答えることだろう?

自分のしゃべりたいことだけしゃべって、相手の言うこと

聞き取れんでどうすんだよ?キャッチボールが成り立たんよ?」


これまたなんで、リスニングにこれだけ困っている(または

単に勘違いしている)人がいるのに、某氏は、



「リスニングの本質的解決策とその具体的方法」みたいな

教材、出さないんでしょうかね?



日本中国語教育界の七不思議のひとつです。




次回は、私が使った学習ノウハウ、大綱教材と向き合っていたときの

一挙一動、秒刻みで学習量を計算する意味について述べていきます。

私の核となっていた実践ノウハウです。


このノウハウでは理論編と実践編、2回に分けて説明します。

次回が理論編、次々回が実践編です。

→理論編:脳の可塑性~記憶という現象を細胞レベルから理解する


科学的根拠のある圧倒的な結果の出るノウハウなんで、

覚悟して聞いてください。


今回は以上です。


ではまた。


→中国語本質講座第九回へ進む

阿部拝

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